本文では、XROUNDの完全ワイヤレスイヤホン「VERSA」と新製品「AEROワイヤレス」で、「音質」と「チューニング」について説明いたします!
「AERO ワイヤレス」を語る前に、まず本文で多用する「音質」と「チューニング」の共通点と相違点について紹介したいです。
同じ音源の場合でも、ドライバー構造、物理音響学的設計、ワイヤレス伝送コーデックが、いずれもBluetoothイヤホンの「音質」を左右する決め手です。
一方「チューニング」とは、技術面でいうと、周波数特性、過渡応答特性(瞬時の音の位相反応)、リバーブ(=残響音)の減衰スピードなどと関係があります。もちろん個人の好みにも関わっています。
3Dチューニング技術についてはこちらの文章にご参照:【グラフで分かる!イヤホンの音をどう「見」ればいいの?】
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音質に関して
1・物理音響学的設計については、AEROワイヤレスとVERSAには同一のチタンコードドライバーが搭載され、イヤホン筐体のデザインも同様のため、物理音響学的には同じように設計されています。
2.音源コーデックについては、発信側(スマートフォンなどのデバイス)の音源に大きく左右されています。音楽ストリーミングサービス、CD音源、Hi-Res(ハイレゾ)対応音源などによってもの音声解像度が異なります。
例えば、同じ320Kbps(一秒あたりに伝えることができる音楽データの量)の曲でも、違う音楽ストリーミングサービスでプレイしたら(こちらはKKBOXとSpotifyで検証)、その聴き心地も若干異なります。
3.ワイヤレスによる伝送コーデックについては、これはワイヤレスイヤホンを探すとき一番注目されているポイントです。
【イヤホン(受信側)】
- AEROワイヤレスはAACコーデック、44.1kHz / 24ビット、320kbpsまでのビットレートの音源に対応します。
- VERSA完全ワイヤレスイヤホンはAACとapt-X両方とも対応し、AACの場合はAEROワイヤレスと同様で、apt-Xの場合は48kHz / 16ビット、384kbpsのビットレートの音源に対応可能です。
【デバイス(発信側)】
- iOSユーザーにとって、この2台のイヤホンは実質的な差がありません。なぜなら、iPhoneはAACにしか対応できないからです。
- Androidの場合はメーカーによって、AACかapt-Xのどちらか、あるいは両方に対応することができます。その中apt-Xの場合はより高音質な音が楽しめます。
ただし、apt-Xは一秒間に伝えられる音楽データの量はAACとSBCより多いため、遅延もそれ相応にほかのコーデックより大きいと判明しました。
また、apt-Xはクアルコムの特許技術であるため、クアルコム社製のイヤホンチップとスマートフォンのチップにのみの対応で、ほかのメーカーのチップとは連動できず、また他の手段により対応できるようにすることも許可されていません。一方、AACは現在一番普及されているコーデックで、iOSにもAndroidにも対応可能です。
チューニングに関して
VERSA完全ワイヤレスイヤホンは半年以上の一般販売を経て、低音を少し強めにしてほしいという消費者の声があり、また、AEROワイヤレスはゲーミングやエンターテインメント体験に向けた製品であるため、今回の新製品のAEROワイヤレスについて、開発チームはチューニングの際に「低音域」をVERSA完全ワイヤレスイヤホンより強く調整しました。
科学的に説明するために、こちらは3次元のCSD図で「AEROワイヤレス+SpinFitイヤーピース(デフォルトイコライザー)」と「VERSA+SpinFitイヤーピース」を測定し、結果は以下の通りです。
▼CSD図の左下の部分から見ると、低音域はAEROワイヤレスの方が強いと見られます。
しかし聴感は人それぞれのため、この時はXROUND MyTuneアプリのイコライザー調整機能で、自分好みの音をカスタマイズすることが可能です。(XROUND MyTuneアプリは現在AEROにのみ対応しています)
※アプリダウンロードはこちら:
iOS
Android
▼同じAEROワイヤレスとVERSAを例とすると、AEROワイヤレスをVERSAのようにチューニングしたい場合、以下のようにアプリにてイコライザーを調整することをオススメします。
▼アプリのイコライザーを調整した上で、2台のイヤホンのCSD図は以下の通りです。AEROワイヤレスの低音域が明らかに減少し、かなりVERSAに近いチューニングになっています。
以上をまとめると、「聴感」というものは、実は「音質」+「チューニング」+「個人好み」など様々な点で構成されているものです。
今回のAERO完全ワイヤレスイヤホンはXROUND MyTuneアプリが加わったため、さらにカスタマイズ性が高まってきて、イヤホンの多様性もより一層楽しむことを可能になります。AEROワイヤレスイヤホンを手に入れた後、もしおすすめのイコライザーや好みのチューニング傾向がありましたら、ぜひSNSでシェアしてくださいね!
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